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一般問題を語る臨時掲示板
平成17年度産業安全一般の択一問題についてのみ語る、特設臨時掲示板です。一般12 - 天馬
2005/10/21(Fri) 22:08
化学プラントの安全性を評価する場合に使用する手法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
(1)HAZOP(Hazard
and operability
Study)は、各プロセスを構成する個々のラインや様器を対象としてプロセス異常を特定することから、検討に多大な時間を要するが、網羅的な検討が可能な手法である。
(2)FMEA(Failure
Mode and Effect
Analysis)は、プラントを構成する機器に着目して、考えられる故障を取り上げ、システムに与える影響を解析して、妥当な安全対策を確認していく手法である。
(3)FMECA(Failure
Mode Effect and Criticality
Analysis)は、故障の及ぼす危険度が故障の影響度、故障の発生頻度などの関数で与えられて定量的に解析できることが特徴とされている手法である。
(4)ETA(Event
Tree
Analysis)は、事故の発端となるインプットが初期事象としてシステムに入ってきた場合に、その影響で次々にどんな不具合が事象として発展していくか、その過程を樹木の枝分かれ式に追求し、問題点を分析する手法である。
(5)What-ifは、「もしポンプが停止したら」等の質問を繰り返すことにより、プロセス上の問題点を洗い出し、安全対策の評価等を系統的かつ網羅的に検討する手法である。
Re: 一般12 - 神野駅とほ
2006/02/14(Tue) 23:56
産業安全一般問12(誤り(×)を選べ)私見闘案(極長文)
問題の文章に一部不可解なところがあり、答えを一つに絞りきれない。
(1),(3),(4),(5)が「適切でない答」(△〜×)と感じる。
(1)<HAZOP私見解>
『HAZOP手法では、プラントの部分々々を構成する「個々の機器や配管ライン」と言った下位アイテムを対象に、プロセスパラメータである「圧力,温度,流量,濃度」等について、「増大,低下,逆流」などの「正常からの逸脱を示すガイドワード」を付加することで、プロセスの様々な潜在異常まで想定する点が、特徴的である。
想定された異常それぞれに関し、異常をもたらすのが何であるか特定する原因追求により、機器等の故障や誤操作などを洗い出して、防止手段・改善対策を準備するアプローチと、そこから逆戻りして下位アイテムの異常がプラントに対してどのように振舞い、どう悪影響として表面化するのか特定・同定するアプローチとが、両輪となって繰り出される。これにより安全対策の妥当性が、定性的に評価できる。多大な時間を要するが、網羅的な検討が可能である。』
ということで、選択肢(1)には、HAZOPの主たる特徴である「正常からの逸脱を示すガイドワードの適用」という記述が欠落しており、また「プロセス異常を
”特定” する」という選択肢(1)の表現は(選択肢の文章だけでは前後の文脈を類推できないことから)おかしく、『プロセス異常(正常からの逸脱状況)を ”想定”
し、異常原因の特定と影響度合いの同定を行う』という表現にするべき。よって選択肢(1)は不十分(△〜×)。
(2)<FMEA私見解>
『FMEAは、プラントを構成要素に細分化し、細分化された個々の下位アイテム(機器等)に起こる故障モードが、プラント(上位アイテム)にどのような悪影響を与えるかを、下位アイテムの故障モードごとに一つずつボトムアップ方式で体系的に推定・解析する。下位アイテムが細分化されているため、個々の下位アイテムでは、単純な単体故障を想定すればよいという特徴を持つ。』
ということで、選択肢(2)の文章には、特に文句無し(◎)。
参考までに、
ディペンダビリティ(信頼性)用語
JIS
Z8115:2000を引用しておくと、
フォールトモード・影響解析,FMEA
あるアイテムにおいて、各下位アイテムに存在し得るフォールトモードの調査、並びにその他の下位アイテム及び元のアイテム、さらに、上位のアイテムの要求機能に対するフォールトモードの影響の決定を含む定性的な信頼性解析手法。
(3)<FMECA私見解>
『FMECAは、FMEAに加えて、各故障モードのシステム全体へ及ぼす影響、災害の大きさ・波及範囲を危険度として評価する。危険度が、故障の影響度を示す関数、故障の発生頻度などの確率、あるいは、相対的ランキングとして与えられた場合、下位アイテムの故障が及ぼすリスクを、定量的に解析できたり、あるいは半定量的に格付けできたりする手法である。』
参考までに、
ディペンダビリティ(信頼性)用語
JIS
Z8115:2000を引用しておくと、
フォールトモード・影響及び致命度解析,FMECA
FMEAに付加して、フォールト発生の確率及びフォールトによる影響の重大さの格付けを考慮する定性的な信頼性解析手法。
ということで、選択肢(3)は、FMECAを「
"定量的" に解析できることが特徴」と(前後に何の文脈も記述せずに)断定したため、JISの記述 "定性的"
とも整合しておらず勇み足。よって選択肢(3)は不十分(△〜××)。
(4)<ETA私見解>
『ETAは、事故の発端となるインプットが初期事象としてシステムに入ってきた場合に、その影響で次々にどんな不具合が事象として発展していくか、その過程を樹木の枝分かれ式に追求し、各発生事象の発生確率(枝分かれの分岐確率)を用いて、システムにおいて、最終的にどのような災害事象が各々どの程度の発生確率で表面化するのかまで、定量的に評価する手法である。』
ということで、選択肢(4)では、ETAを「問題点を分析する手法」と(前後に何の文脈も記述せずに)断定したため表現がおかしく、一部誤りと言われても仕方が無い。『初期事象が、どのように最終的災害事象として表面化するのか、途中過程の問題点をも分析しながら評価する手法』という表現にするべき。よって選択肢(4)は不十分(△〜×)。
(5)<What−if私見解>
『What−ifは、「もしポンプが停止したら」等、「予見できる異常事象の発生を想定しての質問」を繰り返すことにより、当該異常事象が発生した際のプロセスの挙動を検討分析し、影響を同定することで、安全上の問題点を洗い出し、安全対策の評価等を系統的に検討する手法である。』
ということで、選択肢(5)は、「系統的かつ”網羅的”に検討する手法」とまで記述しているが、”網羅的”とまでは言い切れず、網羅的という語は、(What−ifを特徴づけるというよりは、どちらかといえばむしろ)HAZOPを特徴づける言葉であるため、表現が勇み足。よって選択肢(5)は不十分(△)。
以上が、私の私見です。
出題者がどう意図したのか定かではないが、この問題は、中災防「新しい時代の安全管理のすべて(大関
親)」や「これからの安全管理(西島
茂一)」から、孫引きで文章の一部を断片的に引用するだけに終わらずに、元々の参考・引用文献にキチンとあたって、設問及び選択肢の文章表現を、徹底的に吟味してもらいたかったところです。
「最も適当(○)な選択肢を選べ」なら、文句無く(2)が唯一の正解だと考えられます。(to
H17筆記試験出題関係者各位) 。
Re: 一般12 - OTHELLO
2005/10/29(Sat) 09:19
誤っているのは(1)です
HAZOPは「プロセス異常を特定する」
ではなく、プロセスの危険性を分析するものだから
*ちょっと説明があいまいですね
詳しくは「新しい時代の安全管理のすべて(大関親氏)」の「災害原因の解析」を見てください
Re: 一般12 - ある受験者
2005/10/25(Tue) 13:25
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